患者さんの意欲を高めるコーチング・コミュニケーションとは
昔から一貫したテーマとなっている、患者さんの意欲というものをどのようにして高めるか?は、医療現場において非常に重要な課題です。
そのために、患者さんが治療に対して積極的に参加し、健康回復に向けて自らの力を発揮するためには、どのようなアプローチが効果的なのかを考える必要があります。
これまでの医療の現場では、患者さん満足度(PS)という指標が重視されてきました。これは、患者さんが受けた医療サービスにどれだけ満足しているかを測るもので、医療機関の評価に大きく影響を与えてきました。
昨今では患者経験価値(PX)という新たな観点が注目されるようになっています。
患者経験価値とは、単に満足度を超えて、患者さんが医療を受ける過程でどのような体験をし、それがどのように彼らの生活や健康に影響を与えるかを重視する考え方です。
この新しい視点は、患者さんの意欲を高めるための鍵となる可能性があり、医療従事者にとっても新たな挑戦と言えるでしょう。
PXを高めるためには、患者さんとのコミュニケーションを強化し、フィードバックを積極的に取り入れることが重要です。
また、患者さんのニーズに応じたパーソナライズされた体験を提供することも効果的です。
それは、単なる接遇の良さということだけにとどまらず、私たちが提供するものは、目に見えない「無形性」を持つものであり、相手のニーズや期待値、そして信頼関係によっても大きく変化します。
この無形性とは、患者さんがどのように感じ、どのように医療サービスを受け取るかに深く関わっており、単なる物理的なサービスの提供を超えた、心の交流や信頼の構築が求められます。
そのために、いかに自分の思いを分かってくれるか、つまり患者さんが自分の気持ちや考えを理解してもらえるかどうかが重要となります。
また、プラスαの褒めのひと言でどれだけ勇気づけられるか、つまり、ちょっとした言葉のかけ方や心遣いが、患者さんにとってどれほど大きな励ましとなるか、です。
つまり、「共感」と「承認」を意識的・戦略的に用いること。
これらの要素が、患者さんに「次のやってみようかな」という前向きな気持ちを引き出し、治療への積極的な参加や健康回復への意欲を高めることに繋がるのです。
私たちの言葉かけ、対応いかんで、動機付けは元より、患者経験価値(PX)も大きく変わることでしょう。
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「患者さんの意欲を高めるコーチング・コミュニケーション」
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