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スタッフの離職・退職を防ぐために考えなくてはいけないこと

 

 

 

今に始まったことではないが、あちこちの医療機関や訪問看護ステーションでのスタッフ離職が相次いでいる。

この問題は、長年にわたって業界全体で見られる傾向であり、特に近年ではその傾向が加速しているように感じられる。

もちろん、給与が低いことや、それに見合わない過重な業務量といった問題が背景にあることは否定できない。

これらの要因は、スタッフが職場に対して不満を抱く大きな理由の一つであり、改善が求められている。

 

しかし、多くの場合、これらの問題に加えて、管理する立場である上司の無理解や、スタッフの声に耳を傾けない姿勢が、離職の大きな要因となっていると漏れ聞こえる。

 

 

つまるところ、管理する側がどのように考えているのか、だ。


地域レベルで同業者がしのぎを削っている中、それで本当にいいのか?

単に「辞めたい」と言ってるのだから仕方がない、だけなのか。それとも、スタッフの声を真摯に受け止め、職場環境の改善に向けて具体的な行動を起こす意欲があるのか。

管理者がどのような姿勢でこの問題に向き合うかによって、今後の職場環境の改善やスタッフの定着率に大きな影響を与えることになるだろう。

 

 

 

不思議でならないのが、最初の採用の段階で、携わってたのはあなただろう、と。あなた自身がその人材を選び、採用したにもかかわらず、いざ職場に入ってからは適切にマネージできず、結果として貴重な人材をみすみす失ってしまうという状況が繰り返されている。

採用から辞めてしまうまでにかかるコストは決して小さくなく、時間や労力、そして金銭的な負担が大きい。

さらに、売り上げを作り出す担い手をみすみす失うというのは、組織全体の生産性や利益に直接的な影響を及ぼす重大な問題である。

加えて、「あそこって、こうなんだってよ・・」といった悪評が地域に流布することは、企業の評判を著しく損なうマイナスブランディングとなり、将来的な採用活動にも悪影響を及ぼす可能性だってある。

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だからこそ、よく人材を「人財」と充てることがあるが、まず基本中の基本として、人を人として扱うことが何よりも重要である。

人がその職場にエンゲージメント高く所属するか、それとも気持ちが離れるかはいとも簡単であり、その鍵を握るのは職場環境や人間関係である


人として、自分が認められていない、軽視されている、というのが最もこたえる。

職場での承認や尊重が欠けていると、どんなに優れた人材であってもその能力を発揮することは難しく、結果として離職につながることが多い。

 

その方たちが若かったころ、きっと「老害」や「お局」の存在に悩まされたこともあるだろう。年を重ね、気づいたら、まさに自分がそのような存在になってるという事実・・

 

 

よく、病院本体の方にはカウンセラーが常駐しているという話も聞く。確かに、カウンセラーがいることで、スタッフが抱える個人的な悩みやストレスを相談できる場が提供されるのは一見良いことのように思える。

しかし、そこでカウンセリングを受けたとしても、果たしてそれが本質的な解決につながるのか? そこじゃないんだよ、と。

なぜなら、問題の根本は職場環境や人間関係にあることが多く、カウンセリングだけではその場しのぎにしかならないことが多いからだ。

つまり、カウンセリングを受けること自体が悪いわけではないが、それよりも、職場全体の構造的な問題に対処することが必要なのだ。

 

 

 

 

もし、このままではマズい、と思うのであれば、今すぐ着手できることをしていこう。

現状を放置することは、問題をさらに深刻化させるだけであり、組織全体の士気や生産性に悪影響を及ぼす可能性がある。

具体的には、まずは現状をしっかりと把握することから始めるべきだ。これは、単に表面的な問題を見つけるだけでなく、根本的な原因を探るための重要なステップである。

スタッフ一人ひとりと対話を重ね、彼らが抱える悩みや不満を丁寧に聞き取ることが重要である。これにより、スタッフが何を求めているのか、どのような改善が必要なのかを具体的に理解することができる。

 

上司がスタッフの悩みや不満を理解し、適切に対応することができれば、多少なりとも離職率の低下につながる可能性があるのではないか。

例えば、定期的なフィードバックセッションを設け、スタッフが自由に意見を述べられる場を提供することも一つの方法である。

これにより、スタッフは自分の意見が尊重されていると感じ、職場に対するエンゲージメントが高まるだろう。


管理者は常にスタッフの声に耳を傾け、彼らの意見や感情を尊重し、実際に職場環境を改善するための具体的な行動を起こすことが求められている。

職場の物理的な環境の改善や、業務プロセスの見直し、さらには人間関係の円滑化を図るためのチームビルディング活動の導入などが考えられる。


これらの取り組みを通じて、スタッフが安心して働ける環境を整えることが、組織全体の活力を高め、結果として離職率の低下につながっていくだろう。

 

スタッフのモチベーションを上げる、というとハードルは高いが、「少なくとも下げない」工夫こそがまず必須なのではないだろうか。

 

 

 

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