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KoKoRoコミュニティ勉強会|リハ専門職が大事にすべきコーチングマインドとは
さる7月1日に、「KoKoRoコミュニティ」様の定例勉強会において、言語聴覚士さん向けに講演させていただきました。
テーマは、「専門職が大事にすべきコーチングマインドとは」!

今回おそらく期待されたのは、「STとして」臨床にどうコーチングを活用したらいいのか?ということかと思ってました。
ただ、実際のところ、コーチングとは、まさに「言葉」「質問」をツールとして行うもので、STのクライアントさんの多くはその部分が障害されてしまっている方々。
もちろんこちらからの言語アプローチや、非言語要素の活用など、出来なくはないのですが、それはとても狭く限局されてしまう、と感じます。
そこで、私なんかからの見え方からすると、「STとして」というよりは、やはり「リハ専門職として」、患者さん・利用者さんとのコミュニケーションはもちろんのこと、院内(上下、他部署)や外との連携をいかに効果的に行うか、ということや、そのコーチング的考え方や行動力をキャリア形成に活かす!ということこそが、コーチングの真骨頂だろうな、と感じたのです。

そんな中で、いきなりスキルを使いこなすと言っても難しいので、大事な考え方(マインド)について、エッセンスだけギュッとお伝えして行きました。
で、そこでです笑
まずはショートコーチングの実演をお見せし、それをぶつ切りにしながら、その一つ一つの意図を徹底解説したのです!(これは貴重!!)

ある女性参加者から提示されたのは、「自分は役職に就いている訳ではないにも関わらず、職場の働きやすさ改善を任された。それに少し苦労している」、といったテーマ。よくありがちなテーマですよね?
さぁ、あなたがこのような相談を受けたら、どのように展開していくでしょうか?
まさにここからが、一つ一つのアプローチで展開が吉とも凶とも出ていくのです。
通常の面談であれば、ひとしきり今の状況を確認した後、「じゃあ、こんなふうにしてみたら?」と経験則にのっとりアドバイスしてしまうことでしょう。もしくは、一般的な助言に終始するか。
つまり、即「解決モード」になってしまうのです。
コーチングではそれをしない。
私の今回のアプローチを解説をするとしたら、
まず
①最低限の状況確認(何人の部署?この方が中心人物なのか?)
⇩
②業務改善した理想形は? その先に何がある?
(目標イメージ。一般的な返答、表面上の答えのような気がしたので、さらに深掘りする)
⇩
③業務改善していく上で、自分自身のアプローチ法の強みはどんなところ?
(リソースは自らにあり!)
⇩
④「この取り組みをしていて、なかなか上手くいかず、重荷にも感じている」
(↑でも、この方と見込まれて役目を任命されたということは、逆にチャンスだよね。とリフレーム)
⇩
⑤このプロジェクトがどうなったら、みんながハッピーになれそう?
(一般的な解決策ではなく、より楽しい方向にビジョニングしていく)
おおむね、このような流れと解説で10分ほど、という感じでした。

セッションを単純図式化すると、このような感じ↑になるのですが、
ホントにまずは質問を投げかけてみる。そして、じっくりと待つ。
今回も、必ずしも明確な答えがなく、止まってしまうこともありましたが、それでも思考をめぐらせてもらう。
そんなプロセスの中から、「気づき」を醸成させていくのです。
このようにコーチング力を身につけていくことは、周りの方をエンパワーすることにも、業務改善にも生かすことが出来るのです。
やはり、いよいよもって、医療介護専門職必須のスキルとなっていますね!!
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