先日、YouTubeにてこの動画を視聴して、度肝を抜かれました。
VALUEドリブンな若手人材育成とは
さる9/9,10に岩手県盛岡市にて開催されました東北理学療法学術大会において、講演してまいりました。
せっかくですので、今回は、その際の抄録をそのまま転載しご紹介いたしますね!
第41回 #東北理学療法学術大会 にて、教育講演⑤「VALUEドリブンな若手人材育成とは」終えてまいりました。
— 鯨岡 エイイチロウ🐋®️ (@anicoach) September 11, 2023
そして、かつてのリーダーシップアクセラプログラムの面々と再会?、いや初対面を実現!!❤️🔥
皆さんそれぞれの領域でさらなるステップアップを果たしており、何とも素晴らしい瞬間でした!! pic.twitter.com/KZGzdi6QEC
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教育・人材育成の課題はいつの世もであるが、この変化著しい時代において、求められているのは、まさに「自分で考えられる・動ける」「ひと育て」ではないだろうか。ミドルマネジャーの伸び悩みも散見されるところである。
年代問わず、世の中を渦巻く価値観が大きく変遷していることに気づかなくてはならない。
生成AIの目覚ましい進歩により、教えることそのものの価値も大きく変わった。やれ多様性だ、とはいうものの、実際のところはどうだろう。旧来の物差しからアップデートできているだろうか。
この答えのない時代に、「君はどうしたいの?」という問いはもはや機能せず、より相手の本質に近づくためには、「君はどうありたいの?」という価値観レベルに着目し、キャリア支援する必要がある。
人が本来持っているはずの 自律性(オートノミー)をいかに発動させるか。
そもそも発言や行動できる自由ーいわゆる心理的安全性は担保されているのだろうか? そうなることを本当に求めているのだろうか?
今、「アジャイル型組織」が注目されている。
これは役職や上下の階層のないフラットな構造で、職員一人ひとりもしくはチームに権限が分散されている。従来型の組織では、管理職が職員を管理し、指示を与えるという発想のもと業務が進行するが、アジャイル型組織では、職員に責任と明確な役割を与えることで、各自が自律的に行動し、新たな価値を創出するような発想や独創的な解決策を生み出すことが期待されている。
いかに任せるであったり、裁量を与えるか、が自律性発揮の鍵となる。
組織でコーチングを機能させるためには、単に言葉のテクニックや形だけの1on1ではなく、組織の成功循環モデルにおける「関係性の質」が土台となる。
まずはメンバーの相互理解や相互尊重を深めたり、一緒に考えるなどのコミュニケーションを促進させる。すると、気づきを得たり面白さを感じることができ、「思考の質」が向上して、自発的・積極的に行動するようになり、「行動の質」が向上する。それによって、目的としていた「結果の質」が高まって、「関係の質」がさらに向上するという、プラスの循環が続いていく。
一方で、よくありがちな「結果思考」では、まず結果や成果を着目し、目先の業績を向上させようとするため、指示命令やある種の強制力に頼る傾向になる。やらされ感の高まりによって「関係の質」、そして「思考の質」も低下し、自発的かつ積極的な行動が取れなくなる。その結果、成果が上がらず、「関係の質」も低下し、職場でさまざまな問題が生じるマイナスの循環に陥ってしまうのだ。
また、相手に影響を与えるという意味では、まず教え・導く側がオーセンティック(本物・本質)であるかどうか?このタイプのリーダーシップを発揮するのにも、自身の価値観や信条を見つめ直し、軸にせざるを得ない。
若手に限らず職員に対する教育やコミュニケーション活動は、実はインターナル(内的な)マーケティングと位置づけることができる。
単に一般的な業務上の経験やスキルだけでなく、職場内で経験するあらゆるの物ごとのプロセス自体がEX(従業員体験価値)であり、それ如何によって日々の働きがいや職場へのエンゲージメント度合いにも繋がることは想像に難くない。
日々の臨床でどんな体験価値を得られる、そして与えることができるだろうか?
例えば、愛情・共感・ワクワク・好意・信頼といった、より内的な感情。そして、職場のみならず、地域や社会課題への貢献・能力の発揮・感謝といった感情。これらが、現代における意欲や動機づけの源泉となっていく。
そのように、職員のインサイト(本音,心の内)に着目した采配が、それこそ“ひとと人生に寄り添う”ことに繋がるのではないだろうか。